記述日 2022/10/16
提案の基本 雲雨傘
雲雨傘の論理というものがあります。
「黒っぽい雲がでてきたので、雨が降り出しそうだから、傘をもっていったほうがいい」
これは、事実・解釈・アクションの区別をつけることのたとえです。 いったいどういう意味でしょうか?
・事実
雲というのは、「事実」をさします。実際に目で見て観測したこと。雲が出ているということは、誰が見てもわかる客観的な事実です。
・解釈
雨が降りそうだというのは、その事実から推測される「解釈」です。雲が黒いという事実から、雨になるだろう、という解釈を引き出しているのです。
・アクション
最後は、傘です。雨が降り出しそうだ、という解釈から、傘をもっていくという「アクション」を起こしています。
もう一度整理すると、次のようになります。
●雲雨傘の例
(事実)「空を見てみると、雲が出ている」
(解釈)「曇っているから、雨が降りそうだ」
(アクション)「雨が降りそうだから、傘をもっていく」
「事実」「わたしの解釈」「推奨アクション」の3つの見出しをつける
事実、解釈、アクションをきちんと区別し、「だから何?」「どうしてそうなるの?」への答えを明確にする。
これは、いわゆるロジカルシンキングの基本です。
そして、これは、コンサルティング会社だけで求められるスキルではありません。
社会人なら、どんな仕事に就いていてもクリアすべき、基礎中の基礎のスキルです。
では、どうしたら、このスキルをすみやかに身につけることができるのか?
いちばん簡単な方法は、見出しをつけることです。
何か文章を書くときに、「事実」「わたしの解釈」「推奨アクション」といった具合で見出しをつけることによって、頭の中がスッキリ構造化されます。
それをそのまま仕事相手に見せてもよいでしょう。 相手にとっても、事実、解釈、アクションが区別できて、とてもわかりやすいはずです。
さらに、この見出しはチェックリストとしても機能します。
この3つが揃っていない提案には、説得力がありません。
すぐに、「だから何?」「どうしてそうなるの?」と言われてしまうでしょう。
すべての文書は、3つの見出しについて、適切に中身が埋められていて筋が通っているかどうかをチェックしてから提出すべきです。
まとめ
・提案するときは、「事実(雲)」「解釈(雨)」「アクション(傘)」が明確かどうかをチェックする
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参考書籍
■コンサル一年目が学ぶこと 大石 哲之(著)
■図解 コンサル一年目が学ぶこと
非常に良い本。おすすめ!
コメント
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記事面白かったです!
ありがとうございます!
Kaiさん!ブログの閲覧ありがとうございます!