【ビジネス:思考術】「考え方を考える」具体例とメリット

ビジネス

記述日 2022/9/25

「考え方を考える」具体例とメリット

コンサルティング会社の仕事は、まずクライアントにどんな成果をもたらすことができるのか、という提案書をつくることからはじまります。
コンサルティングはやってみないと何がでてくるかわからないサービスの最たるものです。
最終報告書がどういうものになるのかは、提案の時点ではまるでわかりません。
それなのに、いったいどうすればコンサルティングを依頼する企業にお金を出そうと決めてもらえるのか不思議でした。

この提案書作成こそが「考え方を考える」という作業そのものです。

コンサルティングの提案書は具体的な内容には踏み込まず、プロジェクトをどのような方法で進めるかだけを示したもおになります。

つまり、こういう考え方を使ってこれらの要素を調べていったらその問題が解決できる、という手順です。

実際に作業手順を考えてみよう

いきなり作業に入らずにまずは考え方を考える事が大事です。
たとえば「生徒を募集するためのマーケティング」という提案書には、次のようなことが書かれています。

1.まずはマーケティング活動の目的とゴールを確認して合意をとる

2.次に大学出願動向をしらべます。具体的には、全国をエリアと偏差値に分け、どの生徒がどこからやってきていて、結果はどうなのかを分析。

3.貴学の出願者と合格者についても同様の分析をします。

4.全国の動向、競合の動向、貴学の動向の3つから、貴学の入学者が減少している本当の原因を突き止めます。そのうえで報告会を開き、今後の方針を検討します(中間報告)

5.今後ターゲットとすべきエリアや高校を決めます。

6.以上を2ヶ月半で行います。費用は〇〇○

↑からそういう手順を踏んで、そういう分析をしたら、有意義な結論が出そうだと思えます。

そこでこの手順で検討をしてほしい、という合意をとるのです。

これがコンサルティングの受注にあたります。実際の作業やリサーチをするのは受注したあとです。

このやり方をとるメリットは次の3点です。

・作業の全体像が見えるので、完成までの道筋がわかり、安心感が生まれる。

・関係者同士で手順やアプローチ方法を合意しておくことで、やっぱりこっちをやってくれという後出しの要求やどんでん返しがなくなる

・事前に作業の難易度や作業量の見積もりができる

まとめ

・「考え方を考える」作業は問題解決の全体像を設計すること

・全体像が見えれば仕事が見える化され、進め方や難易度もわかる

関連記事:第2部:思考術

【ビジネス:思考術】「考え方を考える」という考え方

 

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参考書籍

■コンサル一年目が学ぶこと 大石 哲之(著)

■図解 コンサル一年目が学ぶこと

非常に良い本。おすすめ!

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